マナーが基本のWIN-WIN関係構築

ビジネスマナー

 
前回は、取引先と礼節をもって接する大切さを説きました。今回は実践的な商談時におけるマナーを具体的に述べてまいります。
 
■メールの授受
 
・冗長は避けるべきだが、舌足らずは味気ない
 多忙な相手への冗長なメールはマナー違反です。しかし、社内の人間ならまだしも相手は取引先。ここは最低限の①挨拶と名乗り、②本文、③結びの言葉のパターンは崩さない方が無難でしょう。
 かと言って、辞書登録したような例文を毎回同じ人に送るというのは芸が足りません。①や③に「あなただけに」「今回だけの」オリジナルな文章を添えるだけで、相手の心はほっこりし、あなたに対する好感度も上がるというものです。
 
【未配慮例】
 「①毎々お世話になっております。<本文>③以上、よろしくお願いします」
【配慮文例】
 「①毎々お世話になっております。佐藤様とお会いして丁度一か月が立ちましたね。
  <本文>
  ③業界的にウイルスには気を付けてても、リアルなコロナには困ったもんですね。
  お互いに気をつけながら、このプロジェクトを完遂しましょう。よろしくお願いします」
 
・さり気ない配慮を
 相手がキーパーソンであったり、ポジションが高い人の場合、メールの受信件数は相当なものになります。相手が自分との過去のメールのやり取りを覚えていて当たり前だと思ってはいけません。「えっと、何の件だっけ?」そういった思いを相手にさせないように、必要に応じてさり気なく過去の経緯を添えておくのもマナーと言えるでしょう。
 
【未配慮例】
 「さて、当社の希望単金につきましては・・・」
【配慮文例】
 「さて、先月佐藤様が弊社の上流工程のSE単価の見直しをご希望なさった件、検討の結果・・・」
 
 また、メールの授受を何度も重ねていくうちに、「RE:」の繰り返しでメールの中身とメールの件名が乖離してしまうケースが多々発生します。やり取りをしている期間は問題ありませんが、数か月後に何かの用があってメールを探そうとしたときに、読み直したいメールがメールの件名のリストからでは判断ができなくなってしまうことも起こり得ます。
 こういったことを防ぐには、新規にメールを起こすか、件名だけその場に相応しいものに加筆修正すると良いでしょう。
【未配慮例】
 「RE:Pythonを使えるSEはいませんか?」
【修正文例】
 「人工知能に関する弊社の方針→RE:Pythonを使えるSEはいませんか?」
 
■面談時
 
 発注者の立場だと無意識のうちに傲った態度をしているケースがあります。いい年齢の人にはもう周りの人はそれを指摘してくれません。自分の振る舞いが横柄なものになってはいないか(そういうつもりがなくても、そう映ってしまっていないか)気を付けましょう
・何度も会っている人なのに名前や顔を覚えないこと(価値ある提案を受けることができなくなります)
・腕組みや頻繁な足の組み換え(相手を拒否しているポーズに取られかねません)
・馴れ馴れしい態度やいわゆるタメ口(よほど親しくなっていない限り、避けるべきでしょう)
・声を荒くしたり、一方的に相手の話を遮ること(不満の意を唱える方法は別にあります)
 
■交渉時
 
 交渉とは押し付けではありません。ビジネスの基本は価値交換です。何かを差し出したり譲歩したりする代わりに、何かをいただくのが原則。一つ一つの案件の中にWIN-WINの付き合いを重ねていけば、安定的互恵パートナー関係が構築できます。もし、交渉の中で欲しかった条件を100%得ることができそうな場合、「本当にこれでいいのだろうか?」と自問してみるのもいいでしょう。
 
 
 
 

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Team ladybird
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